口腔ケアとは、ただ口の中を清潔にするだけではありません。口と、その周りに関するあらゆるケアを行うことで、生活の維持、向上を目指すものです。歯科医や、歯科衛生士による口腔ケアも可能ですが、毎日行うことはできません。そのため、ご本人やその介護者も口腔ケアについて理解を深める必要があります。
歯磨きや舌、歯茎を清掃します。また入れ歯も歯と同様に大切なものですので、清掃を行います。歯科医師や衛生士でも行えますが、毎日というわけにはいかないので、ご自身または介護者に対し、指導を行うこともあります。
高齢者であれば、口周りの機能が低下している場合もあります。うがいがうまく出来なかったり、食べ物をこぼしたり、うまく飲み込めない、などの問題を抱えた方に対し、リハビリによる改善を促します。正しい発声ができないと、会話に支障が出ますので、その場合もリハビリを行います。
主に、食後や就寝前のお口の中の清掃は、毎日行わなければなりません。我々歯科医や衛生士が行えない部分となります。
普段使用している歯ブラシを見直しましょう。自身のお口に合ったものでなければ、磨き残す部分が出てしまいます。また歯ブラシでは、歯と歯の間まで清掃することができません。歯間ブラシや、フロスを併用しましょう。
自身での歯磨きが難しい方の場合は、介護者が行わなければなりません。歯ブラシ以外にも、スポンジブラシや歯間ブラシ、舌ブラシなどを使用します。
歯間や奥歯、歯と歯茎の間などをくまなく清掃します。また、舌も専用の道具で清掃する必要があります。要介護者がうがいを苦手とする場合は、無理に行わせると誤嚥するおそれがあるため、ウェットティッシュなどで拭き取ることが有効です。ただし、汚れを歯間に押し込んでしまいますので、必ず歯ブラシや歯間ブラシによる清掃が必要です。
高齢者は、お口の中が乾燥しがちです。この時、無理に清掃を行うと、粘膜に傷をつけるおそれがありますので、必ず保湿をしましょう。ジェルやリキッド、スプレータイプの保湿剤がありますので、充分に保湿した上で、スポンジブラシなどでゆっくり汚れを剥がしましょう。古い汚れはすぐに取り除けないかもしれませんが、焦って無理に取ろうとする必要はありません。我々にご相談ください。
介護者と要介護者の間での信頼関係が重要なので、無理な口腔ケアは行わないようにしましょう。また、ケアする方自身も清潔であることを忘れないようにしましょう。ケアの前後には、必ず手洗いうがいを敢行し、病気の感染をお互いに防ぐ環境を作りましょう。
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