ドラッグストアへ向かうと、多数の歯ブラシが並んでいます。しかし口腔ケアに適した用品となれば、いろいろな用途に応じた道具が必要となります。自分で口腔ケアができる方のみでなく、介護用の口腔ケア用品もありますが、それらの使い方や用途についてこちらで解説します。
主に自身で口腔ケアができる方向けの道具としては、歯と歯の間を清掃可能なものが注目されています。通常の歯ブラシでは、全体のおよそ半分程度の歯垢しか落としきれませんが、歯間ブラシやフロスなどを併用することで、7割以上の歯垢を落とすことができると言われております。
歯間ブラシやフロスでも届きにくい奥歯などは、先が細く奥まで届くワンタフトブラシを使用するのが有効です。その他、液体ハミガキや、キシリトール入りのガムなども有効です。
自身で歯を磨けない、要介護者向けの口腔ケア用品を紹介します。
通常の歯ブラシとして使え、口内の粘膜も磨けるのが口腔ケア用ブラシです。特に目立つ粘膜の汚れを落とせるスポンジブラシは、清潔な使い捨てタイプのものがあります。要介護者の口腔ケアで重要な、舌苔を綺麗に取り除けるのが舌用ブラシです。こちらも併用すると良いでしょう。
その他、口腔ケア用の綿棒などがありますが、いずれも要介護者の口内が乾燥している場合、そのままでは使用できません。口腔内保湿剤を併せて使用しましょう。うがいをして、汚れを綺麗に流し出したいところですが、誤嚥のおそれがある方のうがいは危険です。口内洗浄用のウェットティッシュや、清潔なガーゼで拭き取りましょう。
よだれが垂れてもいいように、口元にあてるためのタオルが必要です。
開口し、維持しておくのが困難な方の場合には、開口器やバイトブロックが便利です。自然な形で、要介護者の口を開いた状態に保つことができます。介護する方の指を噛まれないようにし、スムーズな口腔ケアが可能です。
指サックタイプの歯ブラシは、お口の清掃をはじめ、同時にマッサージを行うこともできます。
吸引器を同時にセットが可能な歯ブラシは、溜まった水や唾液を吸い取ることで、誤嚥を予防できます。
口腔ケア用品は、無理なく毎日使えるように、自分に合った道具を選びましょう。自身に合わない道具は、返って傷つけることになってしまいます。要介護者に使用する場合は、より慎重な道具選びが重要です。自身で悩まず、我々歯科医や、歯科衛生士にご相談ください。
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